手足口病とは?

手足口病の口の中と発疹です。写真をクリックすると拡大します。

手足口病後の爪変形・爪甲脱落症

手足口病にかかって1~2ヶ月してから爪が写真のように変形脱落する場合がありますが、その後きれいな爪がはえてきますので心配ありません。手足口病の原因ウイルスには数種類ありますが、コクサッキーA6型ウイルスが原因のときにこのようなる場合があり、2013年2017年に流行った手足口病はこのウイルスのようです。


手足口病とは?

夏に多い子供の病気の代表選手です。58月にかけて乳幼児の間で流行します。名前のとおり、手や足、口の中に発疹や小さな水疱(みずぶくれ)ができる病気です。原因となるウイルスは何種類かあり、違う種類のウイルスにかかると何度でも発症します。風邪と同じように、空気中のウイルスを吸い込んだり、ウイルスのついたものに触ってそれが口から入ることで感染します。潜伏期間は3~6日。熱が出ない場合もあり、また、口の中の水疱が破れて痛み、食べたり飲んだりするのをいやがることもあります。発疹・水疱はふつう、1週間~10日ほどで自然に治ります。

 

治療は?

ウイルスの感染症なので、抗生剤(細菌にしか効きません)は無効です。(抗ウイルス薬があるのはインフルエンザウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヘルペスウイルスだけです)

 

家庭で注意することは?

口の中が痛んで食べ物や飲み物が摂りにくくなっているときは、酸っぱいものや刺激の強いもの、熱いものは控え、水分補給をまめに行いましょう。夏は脱水症状になりやすいので注意が必要です。脱水でぐったりしているときなどは、すぐに病院へ!

また、まれに髄膜炎になることがあります。高熱や頭痛、嘔吐などがあるときも、すぐに病院を受診してください。

予防できるの?

有効なワクチン(予防接種)はありません。手をよく洗うこと、衣服などを清潔に保つことなどが予防法になりま

  す。特に便に含まれるウイルスは1ヶ月ほど排出されますので、おむつの始末のあとなどは念入りに手洗いをしましょう。

 

熱がなく元気があればお休みする必要はありません。

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   学校保健法での取り扱い 

手足口病は、学校で予防すべき伝染病13種に含まれていない。主症状から回復した後もウイルスは長期にわたって排泄されることがあるので、急性期のみ登校登園停止を行って、学校・幼稚園・保育園などでの流行阻止をねらっても、効果はあまり期待ができない。本症の大部分は軽症疾患であり、脱水および合併症、ことに髄膜炎・脳炎などについて注意がおよんでいれば、集団としての問題は少ないため、発疹だけの患児に長期の欠席を強いる必要はなく、また現実的ではない。通常の流行状況での登校登園の問題については、流行阻止の目的というよりも患者本人の状態によって判断すればよいと考えられる。                        (国立感染症研究所感染症情報センター)