ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナの喉の所見です。写真をクリックすると拡大します。

初夏から夏にかけて流行する、夏かぜの代表選手です。突然高い熱が出て、1〜2日続きます。のどが真っ赤になり、のどの奥に小さな水ぶくれができるのが特徴です。このブツブツが痛いので、飲んだり食べたりが十分にできません。症状は、3~6日くらいで自然におさまります。コクサッキーウイルスなどというウイルスが原因で、せきやくしゃみで飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染します。このウイルスにはいくつもの種類があるので、何回もかかることがあります。

治療は?

ウイルスの感染症なので、抗生剤(細菌にしか効きません)は無効です。(抗ウイルス薬があるのはインフルエンザウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヘルペスウイルスだけです)

家庭で注意することは?

のどや口が痛いときは、硬いものや熱いもの、辛いものや酸っぱいものを避け、口あたりやのどごしのよいもので、水分や栄養を補給しましょう。食欲がなく、高熱のときは、脱水症状になりやすいので十分注意してください。ぐったりしているときはすぐに病院へ。また、まれに髄膜炎などの合併症を起こすことがあります。5日以上高熱が続くときや、嘔吐やひきつけの症状があるときも、すぐに小児科を受診してください。

お休みするのはいつまで?

熱やのどの痛みがある間は、家で安静にしていましょう。 

      条件によっては、登園・登校を控えなくてはならないこと

      もあります。

 

ヘルペス性歯肉口内炎に注意!

ヘルパンギーナに似た病気で、ヘルペス性歯肉口内炎という病気があります。

熱の出始めはヘルパンギーナとほとんど区別がつきませんが、発熱後2~3日たってから歯ぐきが赤く腫れ口内炎もいっぱいできてきます。ヘルパンギーナであれば1~2日で解熱しますが、ヘルペス性歯肉口内炎であれば熱が3日以上続きますので、3日以上熱が続く場合は再度病院を受診して下さい。