恥垢

おちんちんに白いできものが……

 

小児の菲薄な包皮から透見される黄白色の塊・貯留は「keratin pearl」と呼ばれ るものです。熱感・発赤・疼痛の炎症所見はありません。病的なものではなく、思 春期になると自然に消失します。保護者が恥垢や包皮炎と誤って判断し、無理に包 皮を剥離して排除すると激痛と出血を起こしてしまいます。 

 

  私は「おちんちんは大切な物なので、白いものはぶつけたときの保護パッドだと思ってください。お子さんが大きくなって思春期になり、親におちんちんを見せなくなると自然に消えます」と話して無理に包皮を剥離しないように指導しています。

 


医学常識のウソ?ホント

 

Q:恥垢はとってあげたほうがいい!?

 

 

A:答えはNOです!

恥垢はその恥ずかしい垢というネーミングから悪い印象を与えがちですが、実際には決して有害なものではなく生理的、かつ必要なものなのです。恥垢自体はまったく無菌であり恥垢が堆積することが亀頭包皮炎の原因とはなりえないのです。むしろ恥垢自体感染のバリアとなっており、恥垢が堆積することが包皮の自然剥離にもつながると考えられています。また以前は恥垢に発癌作用があると指摘されたことがありましたが、現在はそれも否定されております。

 

 

以上より恥垢を除去すべきとの医学的根拠はまったくなく、逆に無理な処置は感染を持ち込む危険性を伴うことになります。