RSウイルスとは?

RSウイルスとは?

鼻やのどから入って気道に感染するウイルスです。主に初冬(インフルエンザが流行する前)に流行します(最近は季節性がなくなり夏でも流行があります)。年長児大きいお子さんでは軽い咳や鼻汁といったいわゆる「かぜ」の症状ですみますが、3歳以下の幼児、特に新生児~乳児では細気管支炎という喘息に似たような症状や肺炎などを起こすことが多いです。入院が必要となるような重症になることも少なくありません。 

潜伏期間は4~5日。 

 

症状は?

鼻水(大量)、咳、発熱(3~5日間38,39℃台が続くことが多いです)、喘鳴(ぜいぜいいうこと)、呼吸困難など.新生児、乳児期早期には哺乳力の低下、元気がない、顔色がわるいといった症状だけのこともあります。 

 

診断は? 

鼻から細い綿棒を入れて鼻汁を採取し、RSウイルスの迅速診断を行います。検査結果は約15分でわかります。ただし、病気の初期には迅速診断で陰性と出てしまうことがあり、疑わしいときには1日おいて再検査することもあります。

検査適応は、重症化する可能性の高い1歳未満のお子さんのみです。

 

治療は?

ウイルスの感染症なので、抗生質(細菌にしか効きません)は無効です。有効な抗ウイルス剤はありませんので、基本的には対症療法が中心となります。外来では気管支拡張剤の吸入やステロイ剤を内服することもあります。

熱が4日以上続く場合は二次的に細菌が感染して中耳炎や肺炎を合併する場合があり、抗生剤が必要となることがあります。

 

自宅で気を付けることは?

部屋の暖房と加湿をまず行いましょう!水分を十分に取り、病院で出された咳止め、鼻汁止め、気管支拡張剤などを服用します。熱が高いためにぐったりしている場合は、熱さましの座薬や飲み薬を使用してもよいでしょう。

 

もう一度病院に来たほうがよいのはどんなとき?

・水分も取れなくなった、ミルクや母乳の飲みが悪くなった 

・ぐったりして、顔色が悪い(泣き声が弱くなります)

・ゼイゼイして、呼吸が苦しそうになってきた       

・ケンケンいうような、犬の遠吠えのような咳になってきた

・その他、いつもと様子が違うとき 

 

集団生活はいつから?

7日間は気道分泌物から排泄されますので、集団生活は控えたほうがよいでしょう。