臍ヘルニア(いわゆるでべそ)

 

臍ヘルニア(いわゆるでべそ)は、3、4ヶ月は大きくなる傾向がありますが、この疾患はほとんどが自然治癒すること、鼠径ヘルニアと違い嵌屯(腸が飛び出たままもとにもどらないこと)が稀であることから早期治療の必要はなく、寝返りを始める生後4ヶ月頃に縮小が始まり、だいたい6ヶ月までに90%治癒、1歳で95%治癒するため、従来は放置されてきました。しかし、放置例のなかには大きくなる例がある、自然治癒しない例がある、自然治癒しても過剰皮膚が気になることがあるため、最近は「スポンジ(綿球)圧迫法」を用いて積極的に治療する場合も有ります。

 

 スポンジ(綿球)圧迫法とは

直径7~10mm程度の綿球(またはスポンジ)を臍ヘルニアの部にあて、臍ヘルニアをへこませ、臍の両側の皮膚を中央にたぐりよせ絆創膏で固定します。さらにサージカルテープ(フィルム)で覆います。こうして48週間固定しておくと臍ヘルニアが治ります。

 

スポンジ圧迫法で使用するものは,スポンジ(ニチバン社製 Elaston No.125)とフィルム(3M社製 テガダーム 6×7cm大)です。

 

生後8週までに綿球圧迫法を開始した場合には、それ以後に開始した場合に比べ、治癒率が高くなります。「臍は早いうちに押さえる!」のがポイントです。

 

綿球圧迫法開始後、8週間以内に60%が治癒します。治療開始が遅れた例では治癒までの期間が長くなりますが、ほとんどの例が治癒します。

 

綿球圧迫法で効果が上がらない、うまくいかないのは

皮膚が絆創膏でかぶれてしまって圧迫を継続できない場合

皮膚の可動性が大きくて絆創膏で固定しても臍を十分に圧迫できない場合

などです。

 

 

皮膚がかぶれた場合には絆創膏の位置を変えて固定し、ステロイド軟膏を塗布すると、治療を継続することができます。圧迫を一日休むと一週間の効果がフイになってしまうので、圧迫を休まずに行うことがポイントです。

 

スポンジ(綿球)圧迫法に関するくわしい情報はこちら

 

手術が必要な場合は(1)1歳(2歳という意見もありますが)をすぎても自然に治らない場合、または(2)自然に治っても”でべそ”の状態が残っている場合です。

(1)に対してはヘルニアを閉じて、必要ならへその形をよくする形成術を加えます。また、(2)に対してはへその形成術を行います。

綿球圧迫法をした場合と無治療経過観察の場合を比べたデータがあります。

 

スポンジ圧迫法の治療期間は29~279日(平均79日)で、治療開始が生後2ヵ月頃であることから、生後4ヵ月頃には治癒していたことになります。また、無治療経過観察した場合に自然治癒が認められるのは生後約8ヵ月で、このことからスポンジ圧迫法は自然治癒を促す効果があるといえます。 


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